世界一美しいランナー！トム・クルーズ！

最初に言っておく！トム・クルーズはスターじゃない！！
え？と思うでしょ？
そうトム・クルーズはただのスターなんかじゃないのだ、そうトム・クルーズは大スターなのだ！！！ビッグスター！つまりグレイトなのら！いや、ホント、その上かっこいいから始末に負えない。

だが、向かうところ敵なし！といった彼も、近年ははっきりいって停滞気味。
スピルバーグとのコラボレーションだけが話題となった「マイノリティ・リポート」
ケン・ワタナビーに美味しいところをガッツリ持って行かれた「ラスト・サムライ」
シルバーヘアのおっかねえ殺し屋を演じた「コラテラル」（こちらもエエところはジェイミー・フォックスに全部もってかれちゃいましたネ）。そして再びスピちゃんと組んだが、まるっきりお子様ランチだった・・・「宇宙戦争」・・・
し！しかし・・・彼はやはりただのスターではない！「M:I」シリーズはまり役のイーサン・ハント
に三度挑み本作で完全復活を果たした。
そんな彼の今回の密命。それは暗躍する武器商人デイヴィアンを捕らえること。相手はこれまでの敵とは比較にならないほど、狡猾で賢い悪党。しかもネチネチした性格はまるで毒蛇のようだ。演じるのは「カポーティ」で本年度アカデミー主演男優賞を受賞したフィリップ・シーモア・ホフマン。嫌らしい顔つきでクルーズを殴る蹴る！嬲る！とにかく恐ろしい！そしてこのサディスティックな冷血漢にトム・クルーズが愛するフィアンセを奪われてしまう・・・トム！ぴんち～～

これまでアメリカ及び世界平和のため、悪い奴らから身を挺して“実行不可能指令”（どういう指令だっちゅうの！）を遂行してきたイーサン・ハントだが、今回の彼は国家やテロリストの脅威からミッションインポッシブルを遂げるのではない！
そう、愛する女の為、トムは戦う！
トムちゃんかっこイイ～武勇伝、武勇伝の始まりだ。

ストーリーは様々な伏線を孕んで展開していくが、とにかくそれを繋ぐアクションが壮絶。なかでも戦闘用ヘリや、小型ミサイル搭載の攻撃用ジェットを擁した武装集団が暴れ回るロングブリッジでの攻防戦が、エライことになってます。
だがエライのは、それだけでない。とにかく今回のトム・クルーズは走る、走る、走る！とにかく「愛する人のために走る」姿がエライのだ。その走りの美しいことといったら「セブンチャンス」のバスター・キートン、「ランニング」のマイケル・ダグラス、「卒業」「マラソンマン」で素晴らしい走りを見せたダスティン・ホフマンを遙かに凌ぐ炎のランナーぶり、しかも泣かせる！

最後に言っておく！トム・クルーズはただのスターなんかじゃない。そうトム・クルーズは大スターなのだ！！！
（ラストには、まるで心臓が止まるほどのショックシーンまで用意されているゾ）

text by...  茶柱達蔵

2006/06/26