今秋、TOKYOの街がカーレース場になる！

渋谷、新宿、見慣れた街並み、雑踏の中をカラフルなスポーツカーたちが疾走する。
あり得ない光景だが、それこそが映画の醍醐味。つい、手に汗を握って、見入ってしまう。
観客たちも映画全編をブレーキの利かないまま疾走していくような感じだ。

カリフォルニアに住む高校生ショーン（ルーカス・ブラック）は度重なる暴走行為を繰り返した上、事故を起こし、少年院行きか町を出るかの選択を迫られる。（アメリカって、町を出れば少年院に行かずに済むんだ・・・知らなかった）
ショーンは自由を求めて、日本に住む軍人の父を頼って、東京にやってくる。

そこでショーンが目にしたのは深夜の立体パーキングで繰りひろげられるドリフト・レースだった。
ショーンはさっそく“ドリフト・キング”を意味するD.K.に目をつけられ、初めてドリフトに挑戦するが、全く歯が立たないまま惨敗する。
D.K.の伯父のカマタ（JJサニー千葉）はヤクザのボスで、D.K.自身も悪事に手を染めていた。
そんなD.K.にそれ以上関わってはいけなかったのだが、あろうことか、ショーンはD.K.の恋人のニーラとお互いに好意を寄せ合ってしまう。
しかも、ショーンにドリフトを教えてくれたハンがD.K.に追われ、ハンドルを切りそこない、命を落としたのだ。

もはやショーンとD.K.の関係は抜き差しならぬものとなり、ショーンが自由とニーラを手にするためには、D.K.との直接対決しかなかった・・・。

主人公のショーンもニーラもちょっと高校生には見えない。
2人が通うのはアメリカンスクールではなく、日本の普通の商業高校なのに、外国人がたくさん！
D.K.は日本人には見えないし、日本人はこんなに英語を流暢にしゃべらないよ・・・。
と、突っ込みどころ満載。
細かい所は置いといて、スリル満点の映像には間違いない。
日頃、うっぷんのたまっている人はスカッとするかもしれない。

ところで、カマタ役のJJサニー千葉があの千葉真一とは、パンフレットを見るまで気がつかなかった。
あの千葉ちゃんが・・・と、キーハンター時代を知っている私としては、ちょっと懐かしい感じもする作品なのでした。

text by...  向日葵P

2006/09/16