夏期講習も予定していた全授業がやっと終わりそうな感じです。
月曜日から、高校生の授業が始まったりして、先輩たちが学校に行ったあと、ようやく指導を受けることのできる中学生の指導をしていたりします。

先日、振替の2時間の指導をしていたのですが、クラス指導の振替が、個別指導になっていたからか、1時間たったころに、「あっそうや！美術館の課題せんなん！」と生徒が言い出し、確かに、ここは、美術館の目の前。では、と二人で美術館に行くことにしました。
展示室の前で、チケットを渡すときに、「お母さまは、○○されますか？」と訊かれて、思わずとってもきれいな彼のお母さまの顔が浮かび、「いえ、母ではありません。もっと年いってます！」と慌てて正直に、言わなくてもいいことまで言ってしまいました。

私は、美術館や博物館、寺社巡りをすると、とんでもなく時間を掛けてしまうので、たいてい周りをうんざりさせてしまうのですが、今回の彼も、「もう、二度と先生とは行きたくない！」と友達にしゃべっていました。
なぜか・・・。
美術館の人に変な質問するし、ガラスに手を触れたりするし(してないと思うけど？)、他人のふりしてた・・・、などとひどいことを言っています。

その夜、お姉ちゃんの指導で、お迎えに来られたお母さまに、お昼間の件をお話しすると、怒られるどころか、喜んでくださっていました。教科指導を勝手に美術館での鑑賞、にしてしまって申し訳なかったかな、と思っていたのでした。
でも、おかげで、私もちょっぴりリフレッシュ！
毎日教室にこもってばかりいたので、いい気分転換になりました。

高三は、まあ、山場を迎えていることになります。
私は、夏期講習での様子を考えながら、これからの指導をめぐって、電話で保護者とご相談の日々が続きます。
多くは、進路についてです。
国公立と併願にするか、私立一本で攻めるか・・・？
ここが私たち予備校講師の、先を見通す目が、どれほど確かに先を見つめているかの勝負になります。
分析と直感を働かせ、こうだ！と見極めたら、その方針について、お話しし、保護者の方々とお話を詰めます。
余計なことをして、時間を無駄に使っている暇はありません。
極論を言えば、余計な科目を取っている時間はありません。
自分の受験科目を精一杯頑張ってもらわなければなりません。

相談の中で、保護者の方の悩んでおられたこと、生徒さんのご様子なども分かってきます。
大体は、先生にお任せします、ということが多くなりますが、共通の理解が必要です。

そんな中、昨日、毎日と言っていいくらい自習に来ている高3の男子生徒が言ってくれました。

「テレビで観たんですけど、その塾がどんな塾かは、トイレを見たらわかるそうですよ。」

うわっ、こわっ！次の言葉は、何来るのん！？

しばらく間があった後に、まじめな面持ちで、彼は言いました。
「ここの塾って、トイレに入ったら、スリッパが、絶対に次の人が履きやすいような位置にあるんですよね。それから、トイレットペーパーが、三角折になってたりする・・・。笑」
最後にニヤッ？

どうも彼は、私の、先日からの彼らの進路についての裏の？活躍に勘づいて、それとなく、感謝の気持ちを表してくれたようでした。ちょっとほっこりしました。

さあ！勝負の二学期、頑張ろう！！