先日、入塾された生徒さんのお母さまから、嬉しいお話をお聴きしました。
なかなか学校の課題に取り組まれようとされなかった、というお話をお聞きしていました。
初めての指導で、ああ、この子、できるなあ、と思ったし、ちゃんと自分で考える力があるなあ、と思いました。
そこで、そのことを伝えました。
あなたは、やり方を覚えたりするんじゃなくて、きちんと考え方をしっかり勉強してる。勉強を少しずつすれば、すごく伸びるだろうなあ、と。
ついでに、彼の予定も聞いて、彼の好きなこともお聞きして、その分野についても、教えてもらうことにしました。
かつて、私が勤めていた学校で、生徒に何かを教え込もうとしたって、それは無理だ。こちらの話を聴いてもらおうと思ったら、こちらが、相手から学ぼうという姿勢が大事だ、と、先輩に教えていただいたことがありました。
そんな経験を思い出させてくれる生徒さんです。
私は、ここしばらく、生徒さんから学ぼうとしていただろうか?
周りから学ぼうとしていただろうか?
何かを教えようと頑張っていたのではないかな?と自分に問いかけるきっかけとなりました。
誰しも自分というものに誇りもあるし、自分を大切に思ってほしいし、大きく言えば、誰にでも尊厳があります。心の中に大切にしているものもあるでしょう。
数日して、お母さまから、いいお話をお聞きしました。
あれから、ちょっと声を掛けたら、毎日課題に取り組むようになって・・・。と。
これから、どう成長されていくか、楽しみです。
いろんなことが、生徒さんと私たち教師の間には起こります。
そうして、共に乗り越えて、共に成長させていただくのだと思います。
生徒さんが、いろんな姿を見せてくれるから、私たちの成長もあります。
それにしても、本当に涙が出てくるような、そんな嬉しい瞬間が、ときにやってきてくれるから、教師という仕事はやめられないのだと実感させられます。
また、明日、新しい出来事があるのでしょう。
小さな感動を重ねる毎日の積み重ねこそが、教育なのだなあ、と思わされます。